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考えて決めるために

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「正しく決める力」K.I.T.虎ノ門大学院主任教授 三谷宏治著
何から考え、何を参考にして決めるのか分かりやすく教えてくれるので、
大変お勧めの本です。

今までの少ない経験や自分の性格・価値観からでなく、
論理的なデータをみる目を持ち、客観的に分析する頭を持ち、
一番大事なことは何かを見極め、3段階で順を追って考えていくやり方です。

ただ、一番最初に一番大事なことを見つける目を持っている人は少なく、
どこに差があるか、例えば、色、音階、明暗、大小、多少などを見てしまうそうです。

何かを決めるときに、一番大事な人(例:決定権を持つ人や対象となる人)は誰か、
その人にとって大事なことは何か、から考え始めると見極めを誤らないそうです。
重要かどうかは、数や差の比較ではないので、
そこにまず気を取られないように注意します。

本の中で、グループが雪原遭難した時に必要な品はどれかを決める話合いを例に
考える順序を説明していました。
(1)一番大事なことは何か、
(2)右(ステイ)か左(ムーブ)かというような方向性を決める(大戦略)
(3)そのためにはどういった効き目や役立ち方が必要かや達成すべき中間目標を決める(効用・中目標)
(4)最終的に選ぶツールや戦術の優先順位を決める・取捨選択する(手段・ツール)

もし一番大事なことが「生き延びる」ことでなく、
「決して受け身にならず、自分の力で突き進む」ことであれば、
助けを待たず、どんな雪の中でも歩いていき死んでしまってもよくなるので、
(2)(3)(4)の内容ががらりと変わってしまいます。
一番大事なことを正しく見極めるのがとても重要だと感じました。

私のざっくりとした抜粋では分かりにくいと思います。
色々と例を挙げて詳しく説明してくれているので、ぜひ、読んでみてください。

三谷宏治さんの「空気はなぜ透明か、から始めよう」というコラムも面白いので、
お勧めです。
1-7まで順に読み進めるだけでなく、考えながらゆっくり読むとより一層楽しめます。
http://diamond.jp/articles/-/11029

三谷宏治さんの著作「お手伝い至上主義でいこう!」も大変お勧めです。
特に子育て中の方には、周りの人たちを説得する時にも使える内容だと思います。
「正しく決める力」と内容がかぶるところもありますが、
読むのにあまり時間がかからず、楽しみながら読めます。