アートセラピーという言葉を聞いたことがありますか?
絵をかいたり、ものを作ったり、写真を撮ったり、色々な方法で人の心を癒していく
心理療法です。
あまり長期間にわたって悩まないので、自分で絵をかいたりというのは、
試したことはないのですが、嫌なことを書きなぐって、丸めて投げ捨てるとかも
アートセラピーのうちなのかと思ったり。。。
わたしの雑な行いとは違う、アートセラピーを真面目に紹介する本を読みました。
タイトルは、「本当はすごい”自分”に気づく女子大生に超人気の美術の授業」です。
この本の著者は、英語が苦手でできないのに、3年予定でアメリカに留学し、
アートセラピーを大学院で学んで帰国するはずが、美術や心理学の学位を
アメリカの大学で取ったりで、まず4年も費やすことに!
結果的にアートセラピーの領域では世界一と言われる学校に受け入れられたという
経歴を持つ、有賀三夏(ありがみなつ)さん、現在は、東北芸術工科大学の講師を
務め、学生が毎年倍増するほどの圧倒的な人気を誇る美術ワークショップを開催
しているそうです。
その有賀さんの本中で「まんだらダイアリー」というのが紹介されていました。
日記をつけるだけで、アートセラピーの効果があると言われると、
少し興味が湧きませんか?
少し大きめの紙、A3ぐらいのものを用意します。
毎日、1日の終わりにその日を振り返りながら、円の中心から順番に、円周上に
一つひとつの層を紙に描き込んでいきます。
層の中に描きこむのは、丸や四角などの幾何学的な図形でもいいし、
その日気になったシンボルマークや文字、単語でもいい。
一ヶ月経つと、30の層が現れ、一ヶ月過ごしてきた自分の時間が可視化され、
流れていく時間をきちんと記録したという満足感や充実感がわいてきて、
自分自身が持っていた力を感じるはずだと。
以下は、まんだらダイアリーの作品例です。
以前読んだ「直観力トレーニング」という本で、常識打破トレーニングという
のがあり、1日の出来事を1色に置き換えて表現する方法が紹介されていたのを
思い出しました。
著者で医学博士である米山公啓さんは、脳がみるみる若返る塗り絵シリーズなど、
年間10冊ずつ本を出されているベストセラー作家。
その米山先生曰く、あえて1色で単純化して考えることが重要だそうです。
というのも、自分の直感的なイメージをどう表現するかが、
右脳を使うことになるから。
なので、上記のまんだらダイアリーと組み合わせて、層状に1色を塗るだけも
ありかと。
何をするかでなく、どういう意識を持ってするかで、その行為がセラピーになるか、
単なる工作作業になるかの違いだと思うので。
ダイアリーは、その日を振り返って本来なら目に見えない時間を自ら見えるように
変える、あるいは思い出の気持ちを可視化したことで、忘れかけていたことに
気づいていく効果があると言います。
そして、自分の気持ちに意味付けができたり、心の整理ができたり、励まされたり、
過去のイメージを鮮やかに蘇らせたり、驚くようなアイデアがわくこともあると。
なので、自分が楽しく続けられそうなものを組み合わせて、
ダイアリーを付けてみるのは、ありだと思います。
その日に思いを馳せながら、思いや時間を可視化して記録をつけ、
美術の力を体感する、おすすめです!